お知らせ
2025.04.25
日本の香文化の過去・現在・未来を体験 「日本香堂グループ450年記念香会」
2025年4月17日(木)に、450年の感謝の想いを込めた記念⾹会を開催いたしました。開催場所は、東の茶道の聖地と言われる大本山護国寺の茶寮。国指定重要文化財の月光殿をはじめとした由緒ある茶室が舞台です。しつらえは杉謙太郎様、新作の唐津焼、鍋島焼の聞香炉、ガラスの香道具「暁霞」の発表ほか、ピエール・エルメ・パリ様にご協力いただいた呈茶席もご用意。参加者の皆様に、ラグジュアリーな香りの世界を体験していただきました。


「今までを聞く」席は、牡丹の間にて、平安時代の偉人たちの遺した処方を基に代表的な薫物『六種の薫物(むくさのたきもの)』の香りを再現し、香道形式で体験していただきました。源公忠朝臣処方の「梅花」や山田尼処方の「荷葉」などの薫物を、現存する文献を元に忠実に再現し、香の伝道師の解説の元、参加者の皆様に体験していただきました。
記念香会の主となる「今を聞く」席は、国指定重要文化財の月光殿にて、御家流香道第二十三世宗家 三條西堯水様をお迎えして銘々香「羅國しらべ」と新作組香「麗春香」を体験していただきました。羅國しらべ」は当社が保有する希少な香木の中から本香席のために御宗家に選出いただいたもので、銘々香としてはめずらしい「羅國(らこく)」に分類される香木です。また新作組香「麗春香」は古今集にある紀友則の和歌をテーマとして御宗家に創作いただいたものです。

「これからを聞く」席は、月窓軒にて、国内で初めてのお披露目となる『和香六木』(六種類の和香木)を香席形式で聞香していただきました。日本各地には、その土地の気候や自然環境によって独特の芳香を発する木々があります。それらは地域の生活や芸術、工芸などの文化に大きな影響を与え、幾つかは神聖なものとして重用されていました。それらの木々の中から六樹の薫りを選び、その香りを体験していただきました。